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主な症状と代表的な原因疾患・状態
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腰が痛い
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腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症
腰椎変性すべり症、椎体圧迫骨折 -
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腰椎変性すべり症 -
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主な疾患
ぎっくり腰
急に起こった強い腰の痛みを指す一般的に用いられている名称(通称)で、病名や診断名ではありません。何か物を持ち上げようとしたとき、腰をねじるなどの動作をしたときなどに起こることが多いですが、朝起きた直後や何もしないで起こることもあります。痛みの原因はさまざまで、腰の中の動く部分や軟骨に許容以上の力がかかってけがしたような状態、腰を支える筋肉やすじなどの柔らかい組織の損傷などが多いと考えられます。しかし、骨折や感染など重大な原因が潜んでいることも時もあるため、通常ではない強い腰痛のときは早期に整形外科を受診する必要があります。
腰椎椎間板ヘルニア
腰の背骨に加わる衝撃を緩和するクッションの役割をする椎間板が飛び出して神経を圧迫する状態を指します。腰や臀部が痛み、下肢にかけてのしびれや痛み、時に下肢に力が入りにくくなることがあります。重いものを持ったりすると痛みが強くなることがあります。原因として加齢、繰り返される外力により椎間板が変性、断裂して起こります。悪い姿勢での作業や喫煙が原因となることもあります。

※日本整形外科学会「整形外科シリーズ 2」から画像を引用しております。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症(ようぶ せきちゅうかん きょうさくしょう)とは、神経の通り道(脊柱管)が狭くなり、神経が圧迫されることで症状が出る病気です。特に中高年以降に多く、加齢による変化が主な原因です。下肢の痛みやしびれ感、麻痺(脱力)が発生します。時には股間のほてり、排尿後にまだ尿が完全に出しきれない感じ(残尿感)、便秘などの症状が発生することもあります。これらの症状は主に立つ・歩くことにより悪化し、さらに長距離を続けて歩くことができなくなります。この歩く・休むを繰り返す状態を間欠跛行(かんけつはこう)と呼び、腰部脊柱管狭窄症に特有な症状です。

日本整形外科学会「整形外科シリーズ 8」から画像を引用しております。
腰椎変性すべり症
腰椎がずれることによって脊柱管が狭くなり、周囲の神経が圧迫されて症状が出ます。少ない距離なら歩けるのですが、立ったり・歩いたりしているとお尻や太ももの部分が痛くなって、歩けなくなります。けれども、少ししゃがんで休めば楽になって、また歩けます。歩ける距離は日によって違いますし、患者さんによっても異なります。腰痛(腰のベルトが当たるあたり)は比較的少なく、全く腰痛がない患者さんもいます。
椎体圧迫骨折
骨粗鬆症という骨の強度が低下して骨折しやすくなる病気が原因で、尻もちや転倒などの軽い”けが”で背骨が潰れてしまう骨折を指します。特に閉経後の高齢女性に多く、胸腰椎移行部に生じることが多く疼痛が軽度のこともあります。寝起き動作や立ち上がり動作時に痛みが悪化しますが、じっと安静に寝ていると痛みを感じません。骨折部がくっつく(癒合)と、痛みは和らぎます。いくつもの場所に多発性に椎体骨折が生じると背中が丸くなり(円背)、身長が低くなります。

側弯症
側弯症(そくわんしょう)とは背骨が左右に弯曲した状態で、背骨自体のねじれを伴うことがあります。通常、小児期にみられる脊柱変形を指します。 左右の肩の高さの違い、肩甲骨の突出、腰の高さの非対称、胸郭(きょうかく)の変形、肋骨や腰部の隆起(前かがみをした姿勢で後ろから背中をみた場合)、などの変形を生じます。側弯が進行すると、腰背部痛や心肺機能の低下をきたすことがあります。
女子に多くみられます。原因不明の側弯が全側弯症の60~70%を占めます。

※日本整形外科学会「整形外科シリーズ 26」から画像を引用しております。